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歯肉縁下

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概要

歯肉縁下とは、通常歯肉に覆われており肉眼では見えない、歯肉の下の部分(歯根側)のことをいう。歯周病の進行により歯周ポケットが深くなると、歯肉縁下にプラーク歯石が付着しやすくなる。これらは「歯肉縁下プラーク」「歯肉縁下歯石」と呼ばれ、セルフケアでは除去が難しいため、プロフェッショナルケア(歯科医院で行う処置)で除去する必要がある。

歯肉縁上との違い

歯肉縁上は歯肉に覆われておらず肉眼で見える部分のことで、歯冠部(歯の表面部)がそうである。歯肉縁上・縁下いずれにもプラークや歯石は付着するが、特に歯石においては性質が大きく異なる。

歯肉縁上歯石の特徴

  • 色:白〜黄白色
  • かたさ:比較的柔らかく除去しやすい
  • 石灰化の要因:唾液

歯肉縁下歯石の特徴

  • 色:黒〜褐色
  • かたさ:硬く除去が難しい
  • 石灰化の要因:歯肉溝滲出液

上記のような特徴から、歯肉縁下に付着した歯石は歯周病が進行する原因となる。なお歯肉縁下歯石は、血液成分が含まれることから黒〜褐色をしている。また通常肉眼では見えない上、セメント質に結合していることも除去を困難にしている理由である。