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歯科の辞典
歯周ポケット
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概要
歯と歯肉の間には1~2㎜程度の溝があり、これを歯肉溝と呼ぶ。歯肉が炎症を起こすと歯肉溝は深くなり、ポケット状となる(歯肉ポケット)。さらに炎症が進行し、歯周組織が破壊され、深さ3㎜以上となると「歯周ポケット」と呼ばれるようになる。
歯周ポケットが形成されるとプラークや歯石、細菌が入り込み溜まりやすくなる。また歯周ポケットが深くなると歯ブラシの毛先が届きにくくなり、セルフケアだけではプラークや細菌の除去が難しくなる。
こういった歯周ポケットと歯周病の関連性から、歯周病の進行具合を把握する手段として歯周ポケットの深さの計測がよく行われる(歯周基本検査・歯周精密検査)。なお歯周ポケットの深さと歯周病の進行具合の目安は、おおむね以下の通りである。
- 1〜3mm:健康な歯周組織
- 3〜4mm:軽度歯周炎
- 4〜5mm:中等度歯周炎
- 6mm以上:重度歯周炎
治療方法
歯周ポケットを改善させるにはプラークコントロールが重要である。セルフケアでの歯みがきだけでなく、歯科医院で行うスケーリング(歯石除去)やPMTC(機械的歯面清掃)を実施することで歯周ポケットの改善が効果的できる。これらを実施しても歯周ポケットが改善されない場合は歯周外科処置が行われる。