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歯周基本検査/歯周精密検査

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概要

歯周病の検査は歯周基本検査と歯周精密検査の2つに分けられる。

歯周基本検査は、初診時やメインテンス時に行われるもので、歯周組織の状態が比較的良い患者や、スクリーニング目的で実施する簡単なものをいう。なおこれらは「P検査」「P検」「プロービング検査」と呼ばれることも多い。

歯周精密検査は、より正確に歯周組織の状態を把握するため、歯周基本検査よりも検査項目が増える。主に歯周病の程度が重度の場合や、外科的処置を行う前後に実施することが多い。

それぞれの違い

【歯周基本検査】

歯周ポケットの深さ

(歯の全周を計測し、最深部を記録する)

・歯の動揺度(揺れ具合)

【歯周精密検査】

・歯周ポケットの深さ

(1歯に対し、4~6ヵ所プロービングで計測)

・歯の動揺度

・歯肉からの出血の有無

・ブラークの付着量

※令和4年度診療報酬参照。
実際は必要に応じて検査項目を増やすこともある。

検査値の見方

歯周ポケットの深さ

1〜3mm:健康な歯周組織

3〜4mm:軽度歯周炎

4〜5mm:中等度歯周炎

6mm以上:重度歯周炎

「プロービングデプス」「PD」とも呼ばれ、記録表には計測値を数字で記載する。

歯の動揺度

0度:生理的な動揺(0.2mm以内)

1度:軽度の動揺あり(頬舌側方向に0.2〜1mmの動揺)

2度:中等度の動揺あり(頬舌側・近遠心方向に1〜2mmの動揺)

3度:高度の動揺あり(頬舌側・近遠心方向に2mm以上、あるいは垂直方向の動揺)

記録表には上記の度数を0〜3の数字で記載する。これにより部位ごとの歯槽骨の破壊度を把握することができる。

歯肉出血の有無

「BOP」とも呼ばれ、記録表には歯肉出血ありを「+」、なしを「−」として記録する。歯肉出血が見られる部位は、現在も歯周病が進行状況にあることを示す。必要に応じて全体における出血部位の割合を算出する。

プラーク付着量

「PCR」とも呼ばれ、記録表のプラーク付着のある箇所を塗りつぶし、全体におけるプラーク付着箇所の割合を算出。20%以下がプラークコントロール良好とされることが多い。