根尖性歯周炎とは、根管(歯髄の入っている管)で細菌感染が起こり、その結果、根尖(歯根の先端部)に炎症がおよんだ状態のこと。初期段階では噛んだときに少し痛む程度だが、進行すると咬合時の激痛といった症状が出る。その後歯肉が腫れ、フィステル(溜まった膿の出口)が形成される。
フィステルが一度形成されると、再度炎症が起こってもスムーズに排出される。そのため初回ほど痛みを感じなくなる。ただこれは治ったわけではなく、放置する炎症は顎の骨に広がったり、蜂窩織炎へと進行していく。この段階になると症状は口腔内に留まらず、頭頸部や全身症状をも引き起こし、重篤な状態に陥ることもある。