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誤嚥性肺炎

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概要

誤嚥性肺炎とは、誤嚥(食べ物や唾液が気道に入り込むこと)がきっかけで肺に細菌が入り込み、引き起こされる肺炎のことである。

誤嚥性肺炎の主な症状は以下の通りである。

  • 発熱
  • 膿のような濃い色の痰 など

通常誤嚥するとむせることで気管から異物を排除しようとする反射機能が働くが、誤嚥してもむせなかったり、誤嚥の兆候が捉えられないことがある。これを「不顕性誤嚥」と呼び、知らぬ間に肺炎が進行していることもある。

原因

  • 嚥下機能(食べ物を飲み込む働き)の低下
  • 口腔衛生状態の悪いこと
  • 免疫機能の低下

嚥下機能の低下は、高齢者や寝たきりの患者に多く、口から入った食べ物が、食道ではなく気管へ流れ込みやすくなる。これに加えて口腔内清掃状態が悪いと、口腔内細菌が増殖し、食べ物と一緒に気管へ流れ込む。その結果、誤嚥性肺炎が起こる。

治療方法

  • 抗菌薬の投与
  • 嚥下訓練・指導
  • 口腔内清掃の徹底

抗菌薬による薬物療法が中心だが、これは炎症を抑えるためのものであり誤嚥自体を治すことはできない。そのため予防が重要であり、嚥下訓練、口腔内清掃の徹底を行う必要がある。